クリック音、使う?使わない?

ドラムのおはなし

演奏と同時に聞くためや、打ち込みや録音の際に聞くために、音楽と一緒に流しているメトロノームの音を「クリック音」と言います。

では、クリック音を使うとどんなメリットがあるの?また、デメリットはどんな事があるのでしょう?

練習の時やライブ本番など、実際にクリック音を使ったシーン別に、いくつかご紹介してみます♪

これから使ってみようかな?と思っている方や、使ってるけど効果がいまひとつ分からないといった方の参考になればと思います^^


クリック音、使う?使わない?


テンポの変化で難易度を上げる

ドラムのレッスンで教えてもらう時は、リズムパターンを叩く時にクリック音に合わせて練習します。


最初はゆっくり。ひと回し叩けたら先生がBPM10ずつ上げます。。

ーーーこの辺は余裕wーーー

早くなってくると、簡単にはクリアできず、次は5ずつ上げる。。

ーーーそろそろヤバくなってきたぁーーー

最後は3ずつ上げる。。

ーーーう~(涙)もう限界っ!ーーー

・・・そうして目標のBPMに近づけていきます。


クリック音の速さ(音の間隔の速さ)を「BPM」という単位の数字で表すのですが、数字が小さい方が遅く、大きくなると速くなります。

クリック音は、数字が「1」とか「2」とか変化するだけでも、演奏に大きく影響します。

特に、自分が出来るか出来ないかのギリギリの速さだと、たとえば「168」なら演奏できるけど、「169」だと出来なくなる、という事も少なくありません。

そして、このようなテンポを上げることで難易度を上げる練習は、クリック音が欠かせません。自分でも、出来たかどうかが数字でわかるので、目標がハッキリして達成感もあります。

BPMの説明はこちらからどうぞ♪

カバー曲の練習

同じレッスンでも、曲を教えてもらう時は、その曲の音源を聞きながら練習することが多いので、クリック音は使いません。

私は今までカバー曲を叩いてるので(オリジナル曲は只今作成中♬)、先生が耳コピしてくれたり、スコア(楽譜)を見ながら教えてくれます。このように、曲のノリを感じたい時や、仲間と演奏を合わせるための実践練習のような時は、クリック音を使わないほうが、自分自身の感じるリズムや、周りの楽器の音を聞くことにも集中できます。

クリック音だけで曲の最初から最後まで練習する

でも、ひとりで自主練する時は、曲を叩く時もクリック音だけにして練習したりします。なぜかというと…

人と合わせる時、私を含めた全員が、見本の音源と全く同じに演奏出来る訳じゃないからです。プロとは違う楽器を使っていたり、難しいフレーズを真似できなかったり。

今まで聞いていた音とは違う音が鳴ったり、今まで聞こえてた音が聞こえなかったりした時に、曲の音源だけに頼って練習していると

アレっ?

と、自分のリズムを見失ったりするのです。そんな時、動揺しないためには、クリック音だけを使って曲の最初から最後までを演奏する練習は効果があります。

このように、もし、周りからいつもと違う演奏が聞こえてきたら、自主練の時のクリック音を思い出してみてください^^ 

同期演奏で使う


カバー曲のセッションに参加しようとしていた前日、「明日、同期演奏をしてほしい曲がある」と突然言われた。そして、鍵盤の音源クリック音が入ったデータが送られてきた。。。

そしてセッション当日。メンバーさんが用意してくれた同期音源を聞けるように、ヘッドホンをつなぎました。右耳には、同期用に打ち込まれたシンセのメロディが聞こえます。左耳には、クリック音が流れています。

はじめ、両方の音を試しに流してもらった時、クリックの音が小さく感じたので左の音量を上げてもらいました。


このように、あらかじめ録音された音源を流して、それと合わせて演奏する事を同期演奏といいます。

演奏中は私だけが、クリック音を聞き、他のメンバーさんは、モニターから流れるシンセ音を聞いていました。シンセ音は打ち込みの音なので、当然ながら演奏途中でテンポを変える訳にはいきません。

また、曲の途中、シンセの音が流れない部分もあります。私がクリックの音にしっかりドラムを合わせないと、シンセの音が再び流れた時にバンド全体の演奏が崩壊してしまいます(-_-;)

でも、それぞれのメンバーが持つ楽器に「シンセ」という楽器の音が増えたことで、バンド全体のサウンドは、より華やかになり、ピッタリ合って演奏が終わった時、演奏をした私たちも、聞いていた客席の人も格別の満足感がありました♪

まとめ

このように、様々な効果のあるクリック音を活用して、練習や人前での演奏活動を更に充実させていきたいですね^^

チカ

チカ

普段は事務のお仕事をしながらドラム活動しています。「リズムと音楽と私」では音楽活動やバンド活動のあるあるなど、「わかる!リズム!」では音符やリズムの解説を書いています。みなさんの普段の音楽活動の中での新たな気づきや、モチベーションアップのお役に立てたら嬉しいです。 充実した音楽ライフを一緒に目指しましょう!

コメント

    • 山川光彦(チャー)
    • 2021.10.20

    生演奏でクリックに合わせながら他の楽器とも合わせるなんて、ドラマーは大変なんですね❗️

    ベースの自主練で、対象曲の速さでクリック鳴らして演奏し録音してチェックすることもやっています。CDに合わせていると、出来ている気になってもクリックだけだと、モロに自分の下手さが分かって愕然とする毎日ですが・・・(>_<)

      • チカ
      • 2021.10.21

      同期演奏を嫌がるドラマーさんも、私の周りにはいるようです^ ^

      チャーさんも、練習に使ってるんですね♫クリック♫

      ホントまさにソレ!で、曲音源だと、出来てる気がしちゃいますよねー
      楽器は違っても、その感覚、一緒なんですねぇ。。w

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